愛は尊い


第一秘書さんに連れてこられたのは
ホテル内にあるショップ
中へ入るとすでに操さんがいた


私の姿を見るなに
となりにいたスレンダーな美人の女性に話しかけ私の方へと視線を向けた
その女性も私を見てにっこり笑い
私の方へと近寄ってきた



どうやら、この店の人らしく
どうぞ、こちらへと案内されたのは
鏡張りの部屋

ここは…、と疑問に思っていると
次々に運ばれるドレス


「失礼します」と店員さんは
私の服を脱がしてしまった


『あっ、ちょっと、なんですかっ!』



あれよあれよ、と私は着せ替え人形
その間、操さんは一切顔を出さない
知らない人に囲まれ
何着もドレスを着たり脱いだり…


久しぶりの外出も
なんだかよくわからない
何も聞かされていないから尚更だ


「いつも嘉賀様にはご贔屓にして頂いております」


操さんが利用している店だという事は理解できた


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