愛は尊い
10時過ぎ、
操さんは帰宅した
いつものように
ただいま、もなく無言の帰宅
ダイニングテーブルに食事を並べる
勝子さんと作った
ビーフシチューとポテトサラダ
それと毎食食べるご飯と納豆だ
いただきます、も言わず
ただ黙々と食べている操さん
食事が半分以上進んだ時
『今日、勝子さんと一緒に作ったんです。お味はどうですか?』
操さんの手が止まる
話しかけるのも珍しい
私の方に視線を向ける操さん
久しぶりにしっかり顔を見たきがした
『と、言っても私は野菜を切ったりしただけで、あとは色々教わりました』
操さんの目が見開いた
まさか、という表情だ
「…勝田が?」
『はい、私用にエプロンも用意してくれてました』
そう伝えると
少し考えるような素振りをし
そして興味がなくなったのか
また食事を進め始めた