愛は尊い


受験に合格した操さんは
もしかしたら果歩さんと正式に
お付き合いができるて思っていたのかもしれない


けど、それは間違いだった
受験後、暫くして
操さんは今まで以上に
お父さんの事を避けるようになった


「大旦那様は果歩様の事を大変気に入っておりました。家族の食事会の時は果歩様をお誘いになられていましたから…もしかしたら、あの二人に再婚を進めたのは大旦那様かもしれません。」



そんな場でも
操さんは食事を済ませたら
すぐ部屋にこもっていたという


「考えてみたら…果歩様が帰るのをひたすら待っていたのかもしれません」


二人になにがあったのかと
知りたい気持ちがある
けど、知ったからって
私にはどうする事も出来ない


『操さんは果歩さんの事を好きだったんでしょうか』


その問いに
勝田さんは答えてくれなかった
その日の夜
操さんはいつもより遅く帰ってきた


< 135 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop