愛は尊い
「何がしたいのかわかりませんが、勝手に音を連れ出すのやめてください。貴方は父の恋人であっても、私の母でも何でもありません。もちろん音とも赤の他人ですから、関わらないでください」
操さんの言葉に思考が停止した
今、なんて?
お父さんの、恋人?
再婚をしたんじゃなかったの?
よくわからないでいると
失礼します、と操さんは私の手を引き
カフェを後にした
すぐ車に乗ったため
果歩さんの様子はわからない
けど、これで良かったのかと
不安に思い操さんに視線を向けようとしたら、繋がれている手が
ギュッと握られ驚いて操さんを見る
「きちんと説明しなくて悪かった」
多分、それはお父さんと果歩さんの話だろう
『…いえ、けど聞いていた話と違うので少し戸惑っています』
正直に伝えると
操さんは今夜、話すと言って
私をマンションまで送ってくれた