愛は尊い

少し勘違いをしているみたいだね、と
ソファに座っている男が話し出した
男は40代半ばだろう
短髪に真っ黒な髪
片方の耳にはゴールドのリング


「うちは金貸。返してもらえたら問題ないんだ。ただ…返せないなら、返せるように協力をするまで」

「仕事を紹介したりするくらい。けど、それは善意であって強制ではない」


そう説明するが
善意じゃないと理解はしている
じゃなかったら私はここにいない


『なら、なんで私を探していたの？』


そう、それが知りたい
何故私を探していたのか…



「ああ、それは君に相談があってね」



そう言って、座りなさいと
ソファへと黒崎さんが誘導してくれた
この状況をどう理解したらいいか
頭の中はゴチャゴチャだ


闇金の社長さんは
1枚の紙を渡しに渡してきた