愛は尊い


『ただいま』



家に帰ると
ドタバタと駆け寄ってくる両親



「音、どこに行っていたの?」
「田野から連絡きた。大丈夫だったか?」



二人は本当に心配そうに
眉をハの字にして言ってくる
申し訳なく思い、ごめん、と言って
急いで部屋に駆け込んだ



「3日だけ、待ってやる」


そう言って帰された私
帰りは黒崎さんが送ってくれたが
何を話したのか覚えてない

私が話した、ではなく
黒崎さんが何かを話していた
そして、車を降りるとき
相談にはのってやる、と
無理矢理名刺を渡された


優しいんだか、優しくないのか
よくわからない黒崎さん

闇金さんからもらった紙を鞄から出す
極秘…らしいが
なぜか楽しそうに話していた

闇金さんからみたら
ただのゲーム感覚なんだろう
けど、こちらは
生きるか…死ぬかの選択だ


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