愛は尊い
誓約
迎えが来るまで好きに使ったらいい
そう言い、嘉賀様は部屋を出て行った
柔らかいベッドに身体を預けていた私は
バタン、とドアが閉まる音と共にだるい身体を起こした
何かがまだ入っているような違和感と
ヒリヒリとした痛み
今までに感じたことがない疲労感
早くこの部屋から出たい…
が、その前に洗い流したい
自分が汚い、そう感じてしまう
床に落ちている服をかき集め
急いでバスルームへ向かった
バタン、とドアを閉めシャワーを浴びた
身体は冷え切っていて
いくら暑くしても身体は温まらない
どうして…
そう思ったら
嘉賀様の言葉を思い出した
「恨むなら、お前の親を恨め」
そうかもしれない
嘉賀様は、別に悪くない
私は、彼に買われたんだ
これで借金が返せる…わけだ