愛は尊い
「企業のトップだからな、これからのことを考えたんだろう。自分の子孫に自分の会社を託したいんだろう?知らない誰かより、自分の血を受け継いだモノに…」
そういうものなんだろうかと
私にはわからない世界だ
「嘉賀様の希望は、若くて男慣れしていない、自分の邪魔にならない女性。自分の子孫を残すなら、近い年齢より若い方が妊娠しやすい。男慣れしていると甘えてくる、むやみやたら絡んでくるから嫌なんだと…。」
あぁ、そうですか、と言いたくなる
どれだけ我儘なんだろうと思う
だが、そのおかげで
借金がなくなるんだ
『…あ、借金って…』
いつ、どうなるのか
全く聞いてなかった
嘉賀様とまともに会話すら出来ていない
「ああ、それね。3日後、また嘉賀様に会うことになってるから、その時に全額返済してもらうよ…その日が最後だ」