愛は尊い
その夜、勝田さんが作ってくれた夕食を食べた…が、食べた感じがしない
なぜなら、勝田さんが食事中じーっと見ていたからだ
ご馳走様でした、と言った後
食器を片付けようとしたら
それを阻止されてしまった
「食べ方は、問題ありませんね。箸の持ちかたも運び方も大丈夫です。明日はナイフの使い方をみますので、」
そう言われてしまった
明日はナイフとフォーク…
正直、あまり使ったことはない
だから、今から恐怖だ
9時になれば
勝田さんは帰って行った
ダイニングテーブルには
宣言通り嘉賀様用にラップがかかった食事が置かれていた
お風呂を済ませ、寝る支度をしたが
やはりあのベットで寝る気になれない
本や書類が置かれていたから
勝手に触ったらいけないような気がした
毛布を見つけたのがラッキー
毛布を手に自室のソファで休むことにした