愛は尊い
通された部屋は白を基調とした診察室
こう見たら、病院だ
「さて…と、」
先生はこれからの話を
詳しく、分かりやすく話してくれた
郷田先生は操さんの大学の同級生
けど、学部が違った為
仲良くなったのはこの10年だそうだ
「一応、検査しなくちゃならないから、内診室に入ってくれる?」
きた…
ナギサが前に言っていた内診
これが嫌だったと言っていたのを思い出す
郷田先生に言われるまま
ショーツを脱ぎ、内診台へと座る
動き出した内診台
あの日の事を思い出した
今になって何故かあの時のことが
怖い、と感じてしまう
そのせいで無駄に身体が強張る
チカラを抜いて、と言われたが
やはりカラダは怖いという反応だ
そして、下半身に若干の違和感を感じると、自然に涙が流れてしまった
数分の出来事なのに
とても苦痛な時間だった