愛は尊い


ガチャリと開けられたドアと
同時に昨日より不機嫌な声が聞こえた



「我儘もいいかげんにしろっ」


ガシッと掴まれた腕は
軽々と持ち上げられた
ソファに沈んだ身体は浮き
驚いていると、引っ張られ
ドカドカと歩き出した



『ちょっと、痛いっ!痛いってっ!』


部屋から出てきた操さんと私に驚いた顔をした勝田さんが目に入った


勝田さんもオロオロして
操さんのことを
坊っちゃま、と呼んでいる


ドカっと、投げつけられた床
痛いっ、
くそっ、と思い文句を言ってやろうと思い顔を上げから



『っつ!!なっ、やめてよっ!』



ジャーッ、と私めがけて水が降ってきた
見る見る私はずぶ濡れ…
やっと止まったかと思い
顔を上げると
般若みたいな顔で怒っている操さんが
シャワーを持っていた

操さんの後ろには
未だオロオロした勝田さんの姿も見える


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