愛は尊い
なんだ、と不機嫌な声が飛ぶが
私は御構い無しに笑った
『ごめんなさい、けど…操さんも人なんだなって思って…』
いつもムスッと怒ってばかりの操さん
けど、今の操さんは
子供みたいに少し口を尖らせ
ブツブツと文句を言っている
その姿がとても新鮮だ
「うるさい、いいから何か着ろっ」
それだけ言って
操さんはタオルを持って行ってしまった
この数日の中で
やはり初めての操さんの姿
なんだか嬉しくなる
…あれ?何か着ろ?
その言葉に自然に自分の身体へと触れた
その時初めて、自分が何も身につけていない事に気がついた
なぜっ?と思い出すが
私の記憶はお風呂までだ
と、いうことは…そういうことだ
カーッと身体が熱くなる
操さんにここまで運んで貰ったってこと
操さんに見られた、
いや、一度関係を持っているが
やはり、そこは恥ずかしい