甘い誘惑
そんなことを思いながら俺達は寮を出た。

そして俺は水樹に

「ここで待ってろ」

と言ってバイク置き場に向かった。

高校生がバイク。

もちろん無免だ。

バイク置き場に着いて、俺はエンジンをかける。

ブォォォォ…

俺はバイクのエンジンを入れると、水樹の元へ軽く走らせた。

「乗れ」

そう言うと、水樹は凄くびっくりしている。

俺が

「何?」

と聞くと、びっくりした顔で俺を見て

「バイク持ってたんだ…」

と言ってきた。

まあな。

「無免だけど」

「え゙ッ乗りたくない…」

あ゙?

「いいから乗れ」

少しキレ気味に言うと、水樹は不機嫌そうに

「はい」

と言って俺の後ろに乗った。
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