甘い誘惑
━━━――…

「到着」

「イエーイ♪」

遂に遊園地に着いた。

「ね!早く行こ♪♪」

あたしは翼の手を無理やり引っ張って走り出した。

「おいッ!
んな急ぐなって」

翼が後ろで不機嫌そうに言う。

「だって早く行きたいんだもん」

あたしがそう言うと翼は

「はあ〜
体力なくなるぞ?」

と言ってきた。

「大丈夫だって♪」

そう返すと、気付けば入り口の所まで来ていた。

「お客様、二名様でよろしいでしょうか?」

「あ、はい」

スッ…

あたしが受付の人と話をしていると、後ろから翼が手を伸ばしてきた。
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