next stop...
「吉川~電車乗るぞ。」
「はい!!」

帰りの電車は満席。
席はサラリーマンや学生で溢れている。
本当はすわりたかったけれど立つことになった。


そして、ドアに寄りかかっている。
そういえば初めて話したあの日もこんな風に
寄りかかっていたっけ...。

あの時と変わらず電車の音に隠されながら
アタシの心臓は大きくなる。

ドキン..ドキン..ドクドク..

立っている人は少なく車内のライトに
照らされて薄っすらと2つの影が床に
移る。

ただの影なのにいっそうドキドキする。

ぅア~口から心臓出せそう!
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