next stop...
ドタタタテテッ

何往復したんだろう?
目、回ってきた。気持ち悪いよう。

さっきまでの威勢の良さは嘘のように廊下は静まり返った。
「はぁ...。」
また出てしまうタメ息。

駄目だなアタシ。

でも、あともう少しかな?
それなら頑張ってみようかな?

少しの希望にヤル気が出てきた。

----そうだそうだ!!

優衣を待たせてるんだった!!!

もう一息っ!!ダッシュ!!

----あと一往復。


「ふう~。」
額ににじんだ汗を拭った。

「吉川さん、お疲れ様。」
背後から先生の声がした。
「お...終わっていいですか?」
「ええ。」
「やった~さよならっ」
「ちょ...」
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