next stop...
少しすねた様に言う吉川がなんだか凄く面白かった。
だから俺もつい...

「はははっ冗談だよっ!!冗談~!!何?吉川、お前本気にしたのかよっ!!」
な~んて言ってしまった。

「だ...だって~...」
さっきと変わらない口調の吉川。
やばい...ちょっとからかい過ぎたか?

「や、本当冗談だって...!」
「ホントですか?」
「本当だっつうの。俺、お前と初めて話したときに同級生と間違えただろ?」
「...そういえば...。」
「な?」

吉川の機嫌を戻そうとしたのは良いんだ。
でも、ちょっと必死すぎて自分恥いんだけど...

また始まってしまった沈黙。

くそ~どうすればいいんだっ!?

頭より何より先に動いたのは口だった。

「おっしっ!!吉川~公園、よってっくぞ!!」
「え?先輩?!」

自分の頭より先に動いた体は
戸惑う吉川を無視して、

吉川の手を引いて公園の

ブランコに座っていた。
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