next stop...
俺の隣からはブランコの揺れる音がする。
そして嬉しそうな顔をした吉川が俺を見ていた。
っちょ...照れんだけど...。

....直視...できないし。

俺が下を向いて...

----突然ブランコの音が止まった。


「先輩っ今日は有難うございます!!」
「え?」

何?イキナリ...。

「あの、来週っ...バレンタイン...ですよね...。」
「うん?」
「そ...その、先輩は甘いもの好きですか?」
「え?もしかして俺に...?」

チョコくれんの?

「あ...ご、ごめんなさいっ!!迷惑ならいいんです!!本当。」
「や、全然...つか...」
「え?」
嬉しいんだけど...。
「何でもないよ。ありがと。」
「いえ、気合入れて作りますから...。」

いつも自信満々な吉川なのに今日はやけに消極的だ。
なんかこう今はチャンスっぽいんだけど
なに言えばいいんだ?

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