next stop...
「俺ホント勝手でごめん。」
「え??」

言うんだ俺っ。汗ばむ拳をさらに強く握った。

「あの時、ちゃんと好きになったらとか言ったけど
そんなの...もうとっくに好きじゃんな?」
「え?な...」
「俺、吉川が好きだよ。」

い...言った!!
ただ好きの2文字がこんなにも難しいなんて、
気付きもしなかった。

あの時の吉川はどんなに勇気を必要としたんだろう?
今コイツはどう思ってんだろう?

怖いけど返事が聞きたくて吉川を見た。

...泣いてる。

なんで...どうして?

「どうしたんだよっ?」
「だって...っク...せんぱ...」
「え?」
もしかして俺のこと

「嫌いになった?」
「そ...なわけっ..ない...」
「じゃあ...どうして?」
「先輩が...っきって...好きって...言ってくれたっ...からっ...」
「泣き終わってからでいいよ。返事聞かせて。」
「...好きっ...たしも...アタシも好きですっ。」

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