next stop...
「泣き終ってからでいいっつったじゃん。」
「...。」

本当はそんなの嘘で、返事なんかスグに聞きたかった。

でももうなんか分かんなくなって、とにかく吉川に泣き止んで欲しくて...
頭には両想いになったんだってことしかなくて...

気付いたら吉川を抱きしめてた。
小柄な体はすっぽりと俺に隠れてしまって、なんかもう本当に好きだ。

「...っク...」
「もう...泣くなよ。」
-----

「こんな俺で良かったら付き合ってください。」
「...はいっ!!」

抱きしめたままそう言った。
さっきまで泣いてた吉川が笑顔で答えた。
本当不思議。

でもとにかく嬉しくて、照れくさくて...。
なんだかお互いに目を逸らした。

「ふふふっ」

それがまた可笑しくて二人で笑った。

今日から彼氏彼女。
やっと始まったんだ。お互いにけじめをつけて、周りの人も大切にして
なによりもこのままで、
頑張っていこう。
< 94 / 96 >

この作品をシェア

pagetop