桃色恋模様
「素敵じゃないだろ、どう考えても。」
「ってか、まだ杉谷のこと好きなの!?」
「あんな奴のどこがいいんだよ。」
早速ブーイングをくらうアタシ。
楠凛(くすのきりん)
只今高校2年生。
卓を愛する一途な乙女です♪
「あんな奴の前に、アタシ年下ダメだわ。」
そうなんです。
アタシの愛する卓は、只今中学3年生。
でもね、アタシには、
「年の差なんて関係ないの!!」
そう、それくらい、卓のことが好きなの!!
「ねえ、凛。あんた、今日も告られてたでしょ」
「丁寧にお断りしたよ?」
「はあ~・三宅君、かわいいのになあ。」
あ。そうそう、三宅だ。
やっと思い出した。
「な・ん・で、凛な訳!?」
「凛は一応モテるからねえ」
「あのさ、ずっと聞きたかったんだけどさ。卓君のどこが良い訳?」
その瞬間、ざっとみんなでアタシのことを見る。
「え~。それわあ、かっこいいとこでしょ、背が高いとこでしょ、シャイなとこでしょ、あと、左目の下のホクロでしょ、それとあのクリクリした目でしょ、それに・・・」
「みんな、パン欲しくない?」
「うん。買いに行こ~」
え。ちょ。
「アタシのこと、無視?」