桃色恋模様



「・・・そういえば。なんでここ、わかったの?」

「あの人のおかげ。」


そう言って、卓は三宅君を指差した。


「じゃあ、三宅君がアタシ達のキューピットだ♪」

「ん。まあ、そんなとこ。」


卓が笑った。


そんな後、アタシはやっと、皆のことを思い出して。


「あ、皆。杉谷卓。アタシの彼氏です。」


アタシがそう言うと、みんなはわあっと近づいてきて。


「なんだ、杉谷君って、かっこいいじゃん。」

「目の下のホクロ、良いね~」

「身長高っ、足長くない!?」

「ってゆーか、肌キレイ」


次々、卓のことをほめまくる。


アタシは、皆の言葉にうんうんとうなずいてから、


「今気づいても遅いんです~。卓は、アタシのものなんですから。」


そんなアタシの言葉に。


卓は優しく、微笑んだ。




アタシが卓に恋をした、

あの、夏の日みたいに。



[END]







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