桃色恋模様
「ちょ、離し――」
アタシが離して。
そう言おうとしたら。
「・・・何やってんの?」
後ろを振り向くと。
「・・・卓!!!」
愛しの卓が。
「お前なんだ?中等部の制服だよな。」
「そうですけど、何か?」
「しゃしゃってんじゃねえよ。」
そう言って、卓に殴りかかった。
え。ちょ。
待って待って。
卓は全然関係ないでしょ。
ってか、卓のビューティフルフェイスに傷がついたらどうすんの!?
アタシが頭をフル回転させてると、
パシッ
って音が。
パシ・・・?
殴られた音・・・ではないよね。
恐る恐る見ると、卓が拳を素手で受け止めてた。
「・・・てめえ、だれだよ?」
「あ?俺は――」
「アタシの彼氏です♪」
「は!?」
隣で大きい目をもっと大きくさせる卓。
「だから、殴ったりして欲しくないんだよね~」
「あ・・・そうだったの?ごめん、わかんなくて」
態度を豹変させた。
男って、こんなもんよね。