桃色恋模様



「楠さん!俺、諦めませんから!!」


そう言って、誰かもわからないクラスメートはどこかに行ってしまった。


「おい。お前。」

「お前なんて名前じゃないんですけど?」

「あ?何だ――」

「ってゆーか!なんで突っ込んできたのよ!!」

「はあ?・・・ああ。なんかモメてたから。」


普通のカッコイイ顔で言う卓に思いっきりため息。


「あのね、もし殴られて卓が怪我したりしたらどうすんの!?」

「そんなん、やり返す。」

「アタシが嫌なの!!アタシを助けたいのはわかるけど。」

「はあ?別に助けたりなんか・・・」

「よし、帰ろ!!」


卓、優しいんだな。
おまけに喧嘩も強い♪

守ってくれる卓はかっこいいんだけどね。

もしそのビューティフルフェイスを殴られでもしたら、アタシは人を殺しちゃうかもしれないから。


「卓って優しいね。」


アタシがそう言うと、顔を真っ赤にして。


「てか俺、彼氏じゃねえから。」


なんて。

やっぱりシャイなんだから!!



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