空の向こう
そしてバスが学校の前で止まった。
とにかく私は早歩きで教室に向かった。
ガラララララッ・・・
「あっ!柊おはよぉ~♪」
小学校から幼なじみである親友の水野理帆が声をかけてきた。
「おはよぉ~・・・りほ・・」
「あれ?どうしたの?元気ないけど・・・」
そりゃあんなことあったら元気なくすわ!
心の中で突っ込んだ。
「まぁ~・・色々とあってねぇ・・・」
すると・・・
ガララララララッ・・・
「あ・・・」
今朝のあいつが私の教室に入ってきた。
「「キャァァァアァァ」」
ビクッとなった。
クラスの女子が一気に騒ぎ始めた。
「おい、アホ面。これお前のじゃねぇの?」
「は・・・?」
目の前に出されたうざぎのキーホルダー。
「そっそれ・・・拾ってくれたの?」
「な゙・・・拾ってやったんだよ」
「そっか・・・。ありがとう!」
私は笑顔で言った。
ありがとうって―。