【短編集】その玉手箱は食べれません
「どうした?」
「押しても全然手ごたえがない」
「どけ!おれが押す……本当だ。このボタンはただの飾りだ」
「きっと手抜きしやがったんだ」
「もう何回も工事のやり直しをしてるのに……肝心なところの予算をケチりやがって!」
「あぁ~もう駄目だ」
15……14……13……12……11……10……9……8……7……6……5……4……3……2……1……
「……おい、停まったのか?」
「ああ、そうみたいだ」