No.1の極道兄妹達!
それまでは家は他と少し違うとしか、思ってなかった。
自覚を持ったきっかけは
抗争だった。
怪我をしながらも争いを沈めようとする親父の姿を見て、かっこいいと思った。
その時、俺も襲われた
空手技で倒そうとしたが、自分の何倍もの体を持つ大男相手に勝てる訳がなかった。
その時助けてくれたのは
親父だった。
あちこちに血が滲んでいたが、親父は大男を片手で投げた。
「組長舐めるなよ」
ポツリと呟いた親父は、極道のトップの背中だった。
次々襲ってくる相手を素手で倒す親父を見て、俺も強くなりない、と思った。
親父のように強い組長に
家族の前では絶対に弱音を吐かない親父。
俺も弱音は吐きたくないと思った。
だが、我慢すると溜まる
だから俺は、片割れの梨桜には愚痴を零す事がある。
俺は親父のような強い男になる。
絶対に。