最低彼氏にはさよならがお似合い


「夏帆、なに飲む?」

「烏龍茶」

「アルコールは?」

「飲まない」

下手に飲んで、翌朝とんでもないことになってたら、、ちょっと想像するだけでもああ恐ろしい

「飲まないの?夏帆アルコール強いだろ」

「明日も仕事だし」

「んー、じゃあ俺も止めとこうかな」

「別に私に気使わなくて良いわよ」

「酔ったらオモチカエリしちゃうかもよ?」

「飲むな」


即答する私に不満げに口を尖らせながらも、にこやかな笑みは隠しきれていない。

「なんでそんなに笑顔なわけ、」

喜んでもらえるほど対応が良いつもりもないし、良くしているつもりもないのに。


「夏帆が目の前にいるだけで笑顔になれるよ」

「…………散々ほったらかしたくせに。逃げたら追いかけまわすって、ほんと質悪い。」

「……それは、」

「別に言い訳なんてしなくていいわよ。興味ないし水瀬と同僚以上になるつもりもないから」

「夏帆」

眉を下げ、悲しげな表情でじっと見てくる水瀬と視線を合わせられなくてとっさに逃げる。


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