最低彼氏にはさよならがお似合い



送る、どんなに突っぱねても聞く耳をもたない水瀬に強引に奴の車で家まで送られる。


赤信号で止まった時に、水瀬がこっちをみてため息をついた。


「いつまで拗ねてんだよ」

「…………拗ねてないわよ怒ってるの」

「はあ、こんな時間に夏帆一人で帰せるわけないだろ」

「平気よ、まだ9時なんだから」


それに仕事が遅くなれば、この時間に帰ることだってあるんだから。

それだけ言うと水瀬と反対の窓に視線を流す。
そんな私に水瀬はまた大きなため息をはいた。


「俺が心配なんだって、分かれよバカ」

「そんなの私が知るわけないじゃない」

「………………あー、誘拐したい」

こいつ、アメリカで変な影響受けてきたの。ありえない、馬鹿じゃないのと、視線で語ればそれを察したらしく水瀬が微笑む。

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