最低彼氏にはさよならがお似合い
小走りで近寄ってきた彼女は、服装はピンクや白、パステルカラーで可愛らしさが全面に押し出され、それが似合う人形みたいな顔立ち。
平野莉奈、私の7つ下の受付嬢。
顔からは想像できないくらい肉食女子(らしい、同僚情報によると)。
そんな彼女の現在のターゲットは相川さん。
彼女は ぺこり、私と高橋に頭を下げて、相川さんにそれはそれは可愛い笑顔を向けた。
「相川さん」
「なに?」
「ご飯一緒に行きませんか」
「悪いけどこいつら先約だから」
全く初耳、それは高橋も同様らしく視線がこっちに向いた。
「そうですか……あ、じゃあ明日の夜は空いてませんか?」
然り気無い上目遣いで、それでも遠慮ぎみに、女の私でも可愛いと思う。
「明日、企画課飲み会なんだ」
相川さん、嬉しいって顔に露骨に書いてありますよ。
明らかに落ち込んだ彼女につい同情して、余裕な顔の相川さんをからかってみたくて