恋色流星群
“けっこーすぐ”、で。
酒に強いチョコが、こんなになるわけない。
航「・・・チョコ、」
チ「あー、眠い!今日泊まっていいよね!そうだ、航さん充電器貸して。」
相変わらず高いテンションで、俺の言葉を遮ると。
むくりと起き上がり、手のひらを広げて見せた。
航「なにそれ。お手?」
チ「違うよ!充電器!笑」
顔中に広げて笑う、笑顔に。
救われるのは、もう何度目だろうと思う。
あんなにテンション高く、騒いでいたのに。
充電器を与えると、即静かになって携帯と格闘している子犬。
真剣なその横顔に。
ハチのぬいぐるみを振り回す、レオンが浮かんで。
レオン抱き上げる、理沙子の細い肩が浮かんだ。
航「帰んなくていいの?今日。」
ソファにブランケットを運びながら、声をかける。
チ「なんで?」
航「だって、最近そっこー直帰だったじゃん。何か生き物でも飼ってんのかと思ってたよ。」