恋色流星群
21
果てのない攻防戦では。
先に隙を見せたほうが。
負ける。
『私、お店休めないよ。』
「一週間の休暇許可は、もう取ってある。」
『まじでテレビとかカメラとか嫌いなんだけど。
顔映ると、仕事柄いろいろ困るし。』
「顔はほとんど映らないから心配いらない。メインはplanetのメンバーだから。」
『私以外にもやれそうな人いっぱいいるでしょーよ。なんでまた・・・』
「やれる人間を探してるわけじゃない。理沙子に依頼してるんだよ。」
私の抵抗文句さえ、シナリオ通りかのように。
何を言っても、どうごねても。倫くんは顔色一つ変えなかった。
『責任取れない。』
「お前はとらなくていい。」
最後のあがきで絞り出した言葉にも。
間髪入れず倫くんが反応したとき。
呆れた私は、息を飲んだ。
勝敗は、決まった。