恋色流星群
6#陽斗side
なぜだか、ありがとうと言った後。うなだれて黙っている航に。
まさか勘違いさせたのではないかと、焦る。
陽「ごめん、航。」
航「え?」
陽「連絡は、したはしたけどさ。」
航「うん。」
陽「俺、譲らないよ?」
目を丸くして、ぽかんとする航大。
陽「勘違いさせたなら、ほんとごめん。そういう意味じゃなかったんだけど。」
あの連絡が、俺が彼女を航に託したとか。まずい感じに伝わったなら。
航「・・・ぷっ」
陽「え?」
航、笑った?
航「分かってるよ。期待してねーよ、そんなこと。笑」
腹を抱えて吹き出した航に。今度は俺が目を丸くする。
航「ごめん、陽斗はやっぱり陽斗だわ。笑」
失礼なのか?と思いながらも。
いつものように口元に手の甲をあて爆笑する航に、つられて俺も笑った。
俺たちはやっぱり。
こういうのがいい。