私って、男運がないと思うんです

「やっぱりすごいですよね。私初めて陽さんの写真見たのって、あのハウスメーカーの広告だと思うんですけど、あれ見た時、上京したてくらいの時期で色々モヤモヤしてたんですけど、なんかほっとして。今見せてもらったのもそうなんですけど、陽さんが見てる世界って、きっと優しいんですよね」

そう言葉にしたところで
陽さんが創りだす世界が、そしてその世界を創りだす陽さん自身も、たまらなく愛おしい、という感情が溢れてきた。


「素敵な作品、ありがとうございました。もう、帰りますね」


溢れてきた感情が表にでてしまわないうちに、帰ろう

そう決めて残りのビールを一気に飲み干し立ち上がった。


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