私って、男運がないと思うんです
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ランチの約束をしていた亜紀と
いつものカフェで待ち合わせていた。
「ちょっと、この短期間で何意味わかんないことになってんのよ」
「うん、私も意味わかんない」
「でもモテ期ってやつ?若月のバカに、バツイチの先輩に、最低カメラマンでしょ」
バカとか、最低とか、厳しいねと言うと
「そりゃそうでしょ。人に獲られるのがヤダって子どもみたいなこと言ってるバカと、特に言葉もなくセフレをゲットできちゃったラッキーな最低野郎ってとこでしょ。唯一まともなのはバツイチの先輩じゃない」
「そう言われると、ほんと岡田さんだけがまともな気がしてきた」
「でも、咲季的には、その最低野郎が好きなんでしょ」
「うん。ダメだダメだって何度言い聞かせても、ダメだった。なんで、あんな人なんだろ。男運なさすぎる」