私って、男運がないと思うんです
ようやく岡田さんとタイミングがあったのは
2月に入ってから。
部の会議が夕方から入っていた、その日。
「咲季ちゃん、今日この後どう?」
岡田さんから声をかけてくれた。
そして岡田さん行きつけの小料理屋さんのカウンターに2人で並んでいた。
「で?結婚することにしたの?相手は、あの元カレ?」
いきなり直球で聞いて来た岡田さんに
「いえっ、えっと」と、たじろいでしまった。
「なんとなく、俺にとっては良くない話なんだろうな、と思ってたからさ」
そう言ってビールに口をつけている。