私って、男運がないと思うんです


キューと音をたてる胸に抗うように
握られている手をぎゅっと両手で握り返して言った。


「岡田さん――――――。
 ほんとに、ありがとうございます。
 私、ちゃんとぶつかってみます」


今日も紳士な岡田さんに捕まえてもらったタクシーに乗り
陽さんにショートメールをいれた。




「近いうちに会えませんか?」




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