私って、男運がないと思うんです
泣かれたら面倒だなと思っていると
いきなり連れてきた自分が悪いのだと、岡田が口をはさんだ。
わざわざ庇うなんて、よっぽどかわいがってんだなと岡田を見ていると彼女が口を開いた。
「いえ、陽さんの言う通りです。先読みして動けていなかった私がダメだったんです。
――岡田さんも、すみません」
ちょっと震えながら悔しそうに言葉にする彼女をみると、決してお気楽に仕事してるわけじゃないんだということが伝わってきた。
岡田もわざわざ仕事できないのを連れて歩くわけじゃないだろうし、今の反応をみると意外と見ごたえがあるヤツなのかもしれない。
泣くわけでもなく、しっかり目をみて謝罪をする彼女をみて
悪くないじゃん
そう思いながらビールに口を付けた。