私って、男運がないと思うんです


「迷惑じゃないし。なんか、岡田の挑発に乗ったみたいで、シャクなんだけど。俺こんなだし、はぐらかしてた自覚もあるんだけどさ。こっちいないこと多いし、撮影入ると連絡すらめんどくさくなるし、女となんか続かないんだよね。お前、若いしさ、岡田とかそばにいたら、そりゃそっちいっちゃうだろって。―でも、俺さ。お前のことは大事にしたいって思ってるよ」



それを聞いて涙をこぼしながら
初めて俺に明確な答えを求める彼女。


「陽さん。私だけじゃなくって、陽さんも私のこと好きでいてくるって思っていいんですか」


「――――――――好きだよ」

そう言って、愛おしいという思いを込めて口づけを落とした。


そして、その日は何度も「好きだよ」と口にしながら、彼女を丁寧に抱いた。




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