私って、男運がないと思うんです
「完全に『いつでもヤれる元カノ』のポジションだね」
やっぱりそうだよね、と思いながらカウンターに突っ伏していた。
家に帰って軽く寝てみたものの
目が覚めたら強烈な自己嫌悪に襲われ
いてもたってもいられずに、亜紀を呼び出した。
「でも顔みたら、やっぱり好きーって思っちゃったんだもん」
「咲季って仕事とか普段は男前なのに、なんで男のことになると、プライドなくなるの」
「なんでだろ、もう自分がヤダ」
と涙目になる私に、とにかく飲みなさいよ
という風にバドワイザーを押し付けてきた。
「こんな水みたいなのじゃなくて、ちゃんとしたビール飲みたい」
と呟くと
「贅沢言わないの。こんな真昼間のカフェにあるわけないでしょ」
亜紀にギロリと睨まれた。