私って、男運がないと思うんです
話題の中心は、昨日、今日の撮影のこと。
現場での興奮を思い出しながら、いよいよ来週末に迫ったコンペに向けて、すべきことを確認しあった。
疲れもあり本当に軽く1杯飲んで店を出て、タクシーを拾おうと大通りに向かっている途中で足が止まってしまった。
「ん?どうかした?」
私の視線の先に目を向けた岡田さんは、あぁ、という顔しながら核心を突いた。
「もしかして、元カレ?」
「岡田さん、すいません。やっぱりもう1軒いきましょう」
返事の代わりにそういって
目についたバーまで岡田さんを引っ張っていった。