私って、男運がないと思うんです

「神様、岡田様さすがですね。シリーズ化もほぼ決定ってことですよね」

「まだ、最終決定じゃないけどね。販促担当の役員がかなり気に入ってくれたみたいで」

焼酎片手に、ちょっと自慢気な岡田さん。

「やっぱ、岡田とやる仕事は面白いね。咲季ちゃんもだいぶ動けるようになってきたけど、もっと一緒にやる機会増やすといいよ」

珍しく森さんが真面目なアドバイスをくれた。


だいぶお酒が入って酒乱の多いチーム森の皆さんもいつも通りに乱れてきた頃
機材の入った大きなバッグを抱えた陽さんがやってきた。

「お疲れ」と下座にいた私の隣に腰をかけた陽さんは、いつもの気だるそうな調子でグラスをあわせた。


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