私って、男運がないと思うんです
ふと気が付くと
目の前に少し口を開けて寝息をたてる陽さんの顔があった。
寝顔見るの初めてだな
ほっこりした気分になったものの
時計が目に入り、一気に現実に引き戻された。
やばい、仕事行く前に家かえって着替えないと。
仕事を思い出すと同時に
「あー、いつから自分はこんなお手軽な女になったんだ」
と自己嫌悪が襲ってきた。
その自己嫌悪を散らばった洋服と一緒にまとって
陽さんを起こさないように、そっと部屋を後にした。