私って、男運がないと思うんです

「びっくりしすぎでしょ。俺、そんな対象外？」

「いや、そういうんじゃなくって。からかわないでくださいよー」
きっと赤くなっているであろう顔に手を当てて答えた。

「からかってるわけじゃないよ。彼氏とは別れたみたいだし、陽さんとも何もないっぽいし、そろそろ口説いてもいいかな、と」

「いやっ、岡田さん。もったいないですって」

「もったいないって」
と、またもや楽しそうに朗らかに笑う岡田さん。

だって、と口ごもる私に

「いや、咲季ちゃんがそんな風に俺のこと見てないのはわかってるからさ。これから、ちょっとづつ意識してみてよ。俺もゆっくりいくからさ」

そう言って優しく頭を撫でてくれた。