待ち合わせはあのカフェで
「涼太さ、神谷さんと二人で遊びに行けばいいのに」
「何で?」
「だって、その方がもっと仲良くなれるじゃん」
確かに。
二人で遊べば、もっと仲良くなれる。
けど…
「陸人とも仲良くなってほしいんだ」
「何で?」
「二人より三人の方が楽しいだろ?」
「はぁ、なんだよそれ。意味わかんない」
陸人は不満そうに言った。
陸人なりに、気を使ってくれたんだなって何となく思った。
俺自身、何で三人でって言ったのか分かんない。
二人より三人の方が楽しいってのは、嘘ではない。
けど、ちゃんとした理由が出てこなくて。
俺の為?神谷さんの為?そんな事すら分かんない。
陸人には、申し訳ないと思ってる。
巻き込んで、迷惑かけて。
「まぁ、損しないっしょ。陸人と仲良くなって」
「僕は、損得で神谷さんと仲良くなるか決められちゃうのかよ」
「そうじゃないけどさ」
何となくなんだけど、思ったんだ。
神谷さんと陸人もきっと仲良くなれるって。
きっと俺ら三人仲良くなれるって
そう思ったんだ。