出会い系で出会った男たち 2
その瞬間トシロウは抱きついてきたのです。

絶体絶命のピンチ。

わたしは体全体に力を入れ、断固拒否。

断固たる決意ができとったとです。



「ちょ、ちょ、何ばすっとね!!」
(何するのよ!!みたいな感じです)


「キキを抱きしめたい。」


真顔で言う自称21歳のカレ。

このときは手は離しててくれてました。


「ウフフ…会ったその日にそんなことするなんてせっかちさんね♪」


もうね、本気で焦ってたのに焦ってないフリしてこんな言葉しか出てきてくれませんでした。

そのうちもっと上級クラスの答えを言えるようになってきましたが。


「だって…こんな近くにおるけん。」

意味のわからん言葉を吐くトシロウ。


「会ったその日にこんなことする人、わたし嫌いだし。」


若干沈んだ風に表情を作るわたし。


「せっかくトシロウくん、いい人そうだなって思ったのに。」


(・∀・)んなわけない。

下ネタしか言わない奴をどうやっていい人そうだと思うのか。

明らかに矛盾してますがな。



「まじで?んーじゃあわかった。我慢する。」


なにやら納得をするトシロウ。

(・∀・)アホだ!!


「あはっ、ありがとう♪」


そう言ってわたしたちは夜景を見ていた山を降りました。
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