スイッチ


「宇美、何赤くなってんの?」



「だっだって、香澄が恥ずかしい言葉出すから……」



「恥ずかしいって……高校生にもなって、キスくらいで恥ずかしがってどうすんの?

言っとくけど、宇美と斎藤君だってそのうちキスどころか、もっと恥ずかしいことするんだよ?」



「なっなっ!そっそんな事………」



香澄からの衝撃の言葉に、言葉を返そうにも動揺して詰まってしまった



「だって、付き合ってるんでしょ?

彼氏彼女ってことは、そういうこともOKってことだよ?」



「………………そうかもしれないけど」



「ま、キスって単語だけでそんな真っ赤になっているようじゃ、宇美と斎藤君はまだまだかな」



そう言って笑う香澄は同い年なのに、なんだか遠い大人に見える


付き合っていく内に、こんな風に成長できるんだろうか……


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