スイッチ


「幼馴染だけど、もう兄妹じゃねーんだよ

全然違う………俺の中で、もう完全に彼女なんだよ」



そう、誰よりも愛しい存在だから



「………なら、いいけど

お前、本当に水原のこと好きなんだな」



いきなり、そんなくそ恥ずかしいことを言い出すから、思わず手元に持っていたタオルを落としてしまった



「なんだよそれっ!」



「気づいてないかもしれないけど、お前今めちゃくちゃ良い顔してるぞ

本当、幸せそうで羨ましいわ

少しは俺に分けろ!!!」



なんて、めちゃくちゃなことを言っては、俺に向かって自分のタオルを投げつけてくる



「無茶言うなよっ」



自分がそんな顔してるなんて恥ずかしすぎて、投げつけられたタオルを川崎に投げつけ返し、ロッカーから自分のバッグを取り出して、足早に部室を出た

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