スイッチ
「そうそう!図書委員!今日は結構ガチでやるらしい」
「そうなんだ?珍し(笑)」
「当番決めだってー!早く決めて帰りたいけど、無理そうかなぁー」
二人はどんどん会話を広げていくけど、私は入るタイミングがないのと、少しの緊張で、ただ必死に頷いていた
「じゃあ、俺の部活終わるのと同じくらいになるかもな?
そうだ、宇美、遅くなりそうなら、帰り一緒に帰ろ!暗いと危ないしな!」
「ええぇっっ!!」
「は?」
予想外の淳からの言葉に、私は思っていたよりも大きな驚きの声を出していたようだ
なんてことない会話の中で、この「ええぇっっ!」だ
淳が「は?」と言う気持ちも分かる
「何?嫌なの?」
少し悲しそうに淳は言った
「嫌じゃないよ!一緒帰ろ!
委員会終わったら教室で待ってたらいい?」
全然嫌なんかじゃない
びっくりしたのと、どうしようって緊張と、嬉しくてドキドキしてしまっただけ
淳にはこんな気持ち伝わったら恥ずかしいけど、私の気持ち、言わなくても少し伝わるといいな、なんて思ってしまった
「おう!俺も部活終わったらすぐ向かうわ!待ってて!」
「分かった!部活頑張ってね!」
「ありがと!じゃ、俺部活行くな!
二人とも真面目に委員会しろよー!」
「お前もなー!」
最後に聡君とじゃれ合って、淳は部活に行ってしまった