スイッチ
「べっ、別に何でもないよ!」
淳と一緒に帰れることになったのが嬉しくてにやけてましたなんて、絶対知られたくなくて、そんな風に冷たく返してしまう私は、可愛くない奴
「ふーん
宇美ってコロコロ表情変わるから忙しいな?
見てて飽きないけど」
「何それー!」
また単純ってこと、、?
「あはははっ
次はふくれっ面!本当お前昔からおもしれーな」
私の百面相がよほど面白かったのか、淳は私の頭を撫でながら、まだ笑ってる
これは甘い雰囲気というより、兄妹とか腐れ縁とかそんな雰囲気だよね
さっきまで少し上がっていた私の気分は急降下
恋する乙女はなんて忙しいんだろう、、、
そうしてからかわれながら歩き続け、気づけば、我が家と淳の家が見える所まで帰ってきた
私と淳の家は、道路を挟んで向かい合っている、お向かいさんだ
もう着いちゃう、、、
早いなぁ、、、
寂しい気持ちになった時、先程聡君に言われた助言が一緒に頭をよぎる